マフラーの素材は、心地よく、長く使えるものを厳選しています。 | マフラー、バッグ、手織の布アイテムの専門店。草木の色と水の彩(くさきのいろとみずのいろ)

2021/09/03 22:30

 少しずつ夏の暑さが和らいできました。
 マフラーやショールといった巻物は、年中活躍するとはいっても、やはり秋から冬、そして春の方が必要度が高くなります。これからがまさにベストシーズンです。

 草木の色と水の彩ので販売しているマフラー類は、主に、コットン、ウール、絹などの自然の素材を使って作っています。ものによっては部分的に化学繊維の銀色のラメ糸等を使用しているものもあるので、100%天然の素材しか使わないというわけではないのですが、肌触りが良いことや、長く使えること、自然とのつながりが感じられることなどから、長い間におのずと自然の素材に落ち着きました。気持ちよく使える、気持ちよく作れるということが一番です。



【マフラー・ショールによく使う素材】

木綿(コットン)
 棉という植物の実からとれる繊維。綿は吸水性、保温性に富み、丈夫で扱いやすいことから、衣類や生活用品に広く利用されています。日々の暮らしの中で最もなじみ深い繊維であるといえるでしょう。
 
 草木の色と水の彩の定番商品としては、生成りの透かし織りマフラー・ショールと、藍染と草木染めのチェック柄のマフラー・ショールがあります。
 木綿のものは、真冬はさすがに心もとないものの、一年を通して使うことができ、普段使いからお出かけの時まで一番出番の多いマフラーです。ウールに比べてチクチクする感じが無いので、チクチクが苦手な方にもおすすめです。洗濯などお手入れもしやすく、使うほどに柔らかくなります。



ウール(毛) 
 主にメリノ種の羊の毛。その他、アルパカやカシミア(羊)、アンゴラ(うさぎ)など羊以外の動物の毛もウールに含まれます。一番の特徴は保温性があり暖かいこと。見た目にもふんわりと暖かそうなので、冬のマフラーといえばウールで作られたものが多いです。暖かいのですが、ウールのチクチクする感じが苦手な方もいらっしゃいます。その場合は、カシミアなど柔らかくて肌触りが優しい繊維のものを選ぶのがおすすめです。ウールは洗濯で縮むことがあるので、お洗濯は専用の洗剤で。
 
 草木の色と水の彩の商品としては草木染めのマフラーがあります。大まかに分けると、たっぷりしたサイズと首に一巻きのミニマフラーの2サイズ。ウールは色がよく染まるので、草木染めでいろいろな植物を使って様々な色を楽しむのに向いています。草木染めで染めた糸を織ったカラフルなマフラーは、見た目にも温かみがあって、しっかりとした手触りで冬の冷たい風から首もとを守ってくれます。使うほどに柔らかくなってきますが、最初は固く感じられるかもしれません。チクチクする感じが苦手な方は木綿や絹のものをお勧めします。また、虫に食われやすいので、長い間使わない時には樟脳などの防虫剤と一緒に保管することをお勧めします。



絹(シルク)
 蚕という昆虫の繭からとれる糸。光沢があり、高級な繊維として知られています。肌触りが良いだけでなく、健康にもよいといわれています。マフラーやショールも高級感のある薄手のものによく使われていて、普段使いというよりは、おしゃれをして出かけるときの特別な一枚になるのではないでしょうか。水濡れに弱いそうなので、洗濯は専用の洗剤で優しく洗ってください。ただ、一口にシルクといってもいろいろな糸があります。繭の外側の硬い部分の糸は「きびそ」といって、ごつごつとした糸になります。こういうものはマフラーには向きませんがまた違う魅力があるので、敷物などに使います。また、太めにふんわりと紡いだ水引真綿は、冬でも暖かく、チクチクする感じもなく、軽くて丈夫でとても使い勝手の良い糸なのですが、今はあまり手に入らないようです。糸は蚕の種類によっても違うものが取れるのですが、紡ぎ方によってもその個性が変わってきます。
 
 草木の色と水の彩の商品としては、細い糸を草木染めで染めた薄手のショールが多いです。薄くて軽い、そして植物の色の美しさを楽しめるものになっています。その他に太めの糸で織ったものもありますが、それらもチクチクする感じのない絹特有の肌触りの柔らかさが感じられるので、肌への刺激が気になる方は絹製品がおすすめです。




 以上がそれぞれの繊維の特徴ですが、糸そのものの特性に加えて、草木染めと相性が良いということも重要です。ウールやシルクの糸は、草木染めでもしっかりと染まるので、自然からいただいた、とてもきれいな色を楽しむことができます。木綿は草木染めではあまり濃い色にならないのですが、優しい色合いが魅力となりますし、藍染との相性は抜群です。一方で化学繊維は草木染めでは染まりにくい繊維です。混紡の糸は自然の繊維はよく染まって、化学繊維は染まらないので、濃いところと薄いところがある面白い出来上がりになります。

 化学繊維も優秀な素材なので適材適所。昔に比べて選択肢が増え、肌触りの良いものも多いと思います。一方で毛玉ができやすかったり、使いはじめが一番良い状態で、何年も良い状態で使うのは難しいものもあります。

 そう考えると、おおらかに扱っても長く使えることも自然の素材の魅力の一つといえます。私どもも実際に普段の生活で使っているのですが、中には10年以上使っているものもあります。(もしかして20年物も?)ウールの物でも細かい毛玉がたくさんついてモケモケになるということもなく、普通に外に出かける時に使っています。ものにより色が薄くなってくるものもあるのですが、それも劣化ではなく味と感じることができるのが魅力です。特に藍は色の変化が美しいといわれていますし、長く使って、そのものが「育って」いくのを楽しむという付き合い方になるのだと思います。

 自家用のものはさまざまな方法で直したりリフレッシュさせています。今後、ご希望があればお直しにも対応していきたいのですが、また後日詳細が決まってから記事にしていきますね。

 話を素材に戻します。

 定番品はだいたい使う糸が決まっています。それ以外に、普段使わない糸や、時にはちょっと珍しい糸に出会うこともあり、その折には商品説明文にもそのことを載せるようにしています。中には、今ではなかなか手に入りにくい糸や、貴重な糸の場合もあります。そういったものはおのずと価格は高くなりますが、サイドストーリーとして糸の物語もできるだけ紹介しますので、見えない部分も楽しんでいただけたらうれしいです。